「生涯現役」は理想ですが、体はいつか動かなくなります
「職人は腕が資本。体が動く限り現場に出るから、年金なんて気にしてないよ」「毎月の国民年金すら払うのがキツいのに、老後の貯金なんて無理だ」
大阪市旭区で働く一人親方の皆様からも、よく聞かれる声です。確かに建設業は生涯現役を貫く方が多い素晴らしい職業ですが、万が一ケガをしたり、体力が衰えたりした時、どうやって生活していきますか?
会社員であれば「厚生年金」と「退職金」がありますが、個人事業主である一人親方には「国民年金」しかありません。結論から言うと、国民年金だけで老後を乗り切るのはほぼ不可能です。
この記事では、データが示す一人親方の厳しい老後事情と、それを打破するための最強の節税&積立ツール(小規模企業共済・iDeCo)の活用法を解説します。
1. データが語る残酷な現実。一人親方の年金は「月5万円台」?
まずは現実の数字を見てみましょう。厚生労働省のデータによると、自営業者など(第1号被保険者)が受け取っている国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額は、月額約5.6万円です。※令和6年度の満額でも月額68,000円です。
一方、総務省の家計調査によると、高齢単身無職世帯の1ヶ月の消費支出は約14.5万円です。
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【毎月の赤字額】 支出(14.5万円)- 年金収入(約5.6万円)= 毎月 約8.9万円の赤字
もし65歳で引退し、90歳まで生きるとしたら、 8.9万円 × 12ヶ月 × 25年 = 約2,670万円 これだけの貯金がなければ、老後破産してしまう計算になります。これが「年金だけでは足りない」といわれる理由です。
2. 最強の退職金作り「小規模企業共済」
では、どうすればいいのでしょうか。まず絶対に検討すべきなのが、国(中小機構)が運営する「小規模企業共済」です。これは、個人事業主のための「退職金積立制度」です。
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メリット①:掛金が「全額」所得控除になる 掛金は月額1,000円〜70,000円まで選べます。最大の魅力は、払った掛金が全額「経費(所得控除)」になることです。例えば、月7万円(年間84万円)積み立てた場合、その84万円分には税金がかかりません。所得税・住民税が年間十数万円安くなるケースも珍しくありません。
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メリット②:受け取り時も税金が安い 廃業時や引退時に受け取る際、「退職所得」扱いとなるため、税金が大幅に優遇されます。
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メリット③:いざという時に借り入れができる 資金繰りが苦しい時、積み立てた金額の範囲内(積立期間1年以上であれば掛金の70%〜90%(最大2,000万円))で低金利で貸付を受けることができます。
3. 自分で作る年金「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
もう一つの柱が、「iDeCo(イデコ)」です。こちらは投資信託などで自ら運用し、資産を増やす制度です。
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メリット①:掛金が「全額」所得控除になる 小規模企業共済と同様に、掛金(一人親方は最大月額6.8万円)が全額所得控除され、強烈な節税になります。
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メリット②:運用益が「非課税」 通常、投資で儲かった利益には約20%の税金がかかりますが、iDeCoなら全額自分のものになります。
【注意点】 iDeCoは原則として60歳まで引き出すことができません。資金繰りが悪化しても手を付けられないため、無理のない金額で始めることが重要です。
4. 大阪の一人親方におすすめの「組み合わせ」戦略
小規模企業共済とiDeCoは併用が可能です。両方MAXで掛ければ月額13.8万円(年間165.6万円)を非課税で老後資金に回すことができます。
しかし、「そんな大金、毎月払えるわけがない!」と思うかもしれません。そこで考えるべきなのが、事業の「稼ぐ力(単価)」を上げることです。
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「他の事業者さんや職人さんよりも単価が安い」
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「建設業許可がないから、500万円以上の大きな仕事が取れない」
この状態のままでは、老後資金を積み立てる余裕は生まれません。「建設業許可を取得して事業の信用力を高め、単価の良い直請け工事や、優良な元請けからの仕事を受注できる体制を作る。そこで得た利益を、小規模企業共済やiDeCoに回して節税しながら老後に備える」ということを考えてみませんか。一人親方が生き残るための「攻めと守り」の黄金パターンとなります。
5. まとめ:「許可取得」から始まる老後の安心
「節税したいし老後も不安だけど、どこから手をつければいいか分からない」「まずは自分の会社が許可を取れるか知りたい」
旭区・中宮の暁行政書士事務所では、建設業許可の取得を通じて、大阪の一人親方の「稼ぐ力」を底上げするサポートを行っています。また、必要に応じて信頼できる税理士をご紹介し、あなたに最適な節税・老後資金計画のアドバイスも可能です。
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この記事によくあるQ&A(よくある質問)

Q1. 小規模企業共済とiDeCo、どちらを先に始めるべきですか?

A. 資金繰りの柔軟性を考えると、まずは「小規模企業共済」を優先することをお勧めします。iDeCoは60歳まで引き出せませんが、小規模企業共済は事業資金が必要になった際に「貸付制度」を利用できるため、売上の波がある一人親方にとって安心感があります。

Q2. 国民年金を滞納している場合、iDeCoには入れませんか?

A. はい、加入できません。iDeCoは国民年金を全額納付していることが大前提の制度です。また、国民年金の免除や納付猶予を受けている期間も原則としてiDeCoの掛金を拠出することはできません。まずはベースとなる国民年金をしっかり納めることが第一歩です。

Q3. 法人成り(株式会社化)したら、これらの制度はどうなりますか?

A. 法人成りして社長(役員)になっても、小規模企業共済は引き続き利用可能です(常時使用する従業員が20人以下の場合)。iDeCoについても、第2号被保険者(厚生年金加入者)として継続できますが、掛金の上限額が変更(最大月額2.3万円などに減額)されます。暁行政書士事務所では、法人成りのタイミングに合わせた財務相談も承ります。


