【登記義務化】長屋など売れない不動産の相続手続きと罰則回避の実務

親から実家を相続したものの、それが隣家と壁を共有する古い「長屋(テラスハウス)」や、接道義務を満たさない土地である場合、不動産市場では「買い手がつかない」「解体もできない」という八方塞がりの状態に陥ることが多々あります。
法務省の発表によると、所有者不明土地の面積は九州本土を上回る規模にまで拡大しており、国はこの問題に歯止めをかけるため、2024年(令和6年)4月1日より「相続登記の申請義務化」をスタートさせました。(参考データ出典:法務省「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html )
不動産の価値に関わらず、この法律はすべての相続人に等しく適用されます。本記事では、売れない不動産を抱える相続人が直面する登記義務化のペナルティと、過料を回避するために行政書士のサポートを活用した「とりあえずの名義変更」の実務について詳しく解説します。
「売れない・価値がない」は登記義務免除の理由にならない
長屋や老朽化アパートなどの特殊不動産を相続した際、「売却する予定もないし、固定資産税の請求も来ていないから」と名義を亡くなった親のまま放置しているケースがあります。しかし、2024年4月以降、この放置は明確な「法律違反」となります。
1. 登記義務化のルールと罰則(過料)
相続によって不動産を取得したことを知った日から「3年以内」に相続登記(名義変更)を行わなければなりません。正当な理由なくこれを怠った場合、10万円以下の過料(行政上の罰金)の対象となります。重要なのは、「不動産に市場価値がない」「他の相続人と疎遠で遺産分割協議が進まない」といった個人的な事情は、原則として登記義務を免除される「正当な理由」には該当しないという点です。
2. 過去の相続分にも適用!迫る「2027年4月」の期限
現在すでに親の長屋を放置している方にも、この法律は遡って適用されます。法改正前の相続であっても、施行日である2024年4月1日から起算して3年以内、つまり「2027年(令和9年)3月31日まで」に登記を完了させなければ、同様に過料の対象となります。期限が目前に迫っているため、早急な対応が求められます。
長屋(テラスハウス)特有の相続リスク
長屋のような特殊不動産は、単に登記の手間がかかるだけでなく、名義変更を放置することで後世代に致命的なトラブルを引き起こします。
- 権利関係の雪だるま式増殖:名義変更をしないまま次の相続(二次相続)が発生すると、法定相続人が数十人に膨れ上がります。長屋は構造上、雨漏りの修繕や将来的な解体時に「隣人との協議」が必須となりますが、所有者が特定できなければ一切の交渉ができず、近隣トラブルの火種として永遠に残ってしまいます。
- 相続放棄のタイムリミット:「売れないから相続放棄したい」と考えても、相続放棄は原則として「自身の相続を知ってから3ヶ月以内」に家庭裁判所で手続きを行う必要があります。放置したまま数年が経過している場合は、すでに単純承認(すべての財産を引き継ぐこと)が成立しており、放棄することはできません。
過料を避けるための第一歩:専門家による「遺産分割協議書の作成」
買い手が見つからず、解体もできない長屋であっても、まずは「誰が相続するのか(名義人になるのか)」を決め、法律上の義務である相続登記だけは終わらせておく必要があります。
相続登記を行うためには、亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本を収集し、相続人全員の同意を取りまとめた「遺産分割協議書」を作成しなければなりません。疎遠な親族がいる場合や、古い長屋で権利証が見当たらない場合、この作業をご自身で行うのは極めて困難です。
行政書士は、これらの複雑な「戸籍収集」「相続財産の調査」「遺産分割協議書の作成」を行う相続実務のプロフェッショナルです。面倒な書類作成を行政書士に丸投げすることで、スムーズに権利関係を整理できます。実際の法務局への登記申請については、信頼のできる司法書士をご紹介いたします。ご依頼者様がいくつもの事務所を渡り歩く必要はありません。
複雑な不動産の相続手続きは「暁行政書士事務所」へ
大阪市内の下町エリアには、今も多くの長屋や文化住宅が残っています。「誰も住まない実家の長屋をどうすればいいか分からない」「法改正のニュースを見て焦っている」という方は、期限が過ぎる前に、お早めに専門家へご相談ください。
大阪市旭区、都島区、鶴見区、城東区、守口市を中心に地域密着で活動する暁(あかつき)行政書士事務所( https://aa-assist.com/ )では、売れない不動産の遺産分割協議から、信頼できる司法書士を通じた登記完了までをワンストップでサポートいたします。まずは、「とりあえず名義変更だけ終わらせて安心したい」というご要望でも構いません。当事務所の無料相談(お電話・LINE・メール)をご利用いただき、解決への第一歩を踏み出しましょう。
FAQ(この記事によくある質問と回答)
Q. 売れない長屋なので「相続土地国庫帰属制度」を使って国に引き取ってもらうことはできませんか?
A. 残念ながら、長屋などの「建物が建っている土地」は、相続土地国庫帰属制度の対象外となります。この制度を利用して国に引き渡せるのは、更地(建物がない土地)であり、かつ土壌汚染や境界トラブルがない等の非常に厳しい要件をクリアした土地に限られます。建物を解体して更地にする費用が捻出できない場合は利用できないため、まずは相続人への名義変更(登記)を行うのが現実的な対処法となります。
Q. 行政書士に依頼すれば、法務局での相続登記まで全部やってもらえますか?
A. 行政書士は、相続登記の前提となる「戸籍の収集」や、最も重要で手間のかかる「遺産分割協議書の作成」を行います。法務局への最終的な登記申請手続き自体は司法書士の独占業務となります。当事務所では相続に強い信頼できる司法書士とチームを組んでワンストップで対応しているため、お客様が別々に依頼する手間は一切かかりません。(司法書士を指定するということではありません。ご依頼者様の判断で自由に変更可能です。)

当事務所では、相続や遺言書についてサポートを行っております。
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