家族が仮想通貨を残して亡くなった…パスワードが分からない時の対処法と相続の流れ

「亡くなった家族のスマートフォンに仮想通貨(暗号資産)のアプリがあるけれど、パスワードが全く分からない」「そもそもどこにいくら預けているのかも不明で、どうすればいいか途方に暮れている」
このようなお悩みが増加しています。一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の統計によると、国内の暗号資産取引口座数は約1,000万口座に迫り、今や年代を問わず多くの方が仮想通貨を保有する時代となりました。 (参考データ出典:一般社団法人 日本暗号資産取引業協会「暗号資産取引に関する月次統計データ」 https://jvcea.or.jp/about/statistics/ )
しかし、預貯金のように「通帳」や「キャッシュカード」が存在しない仮想通貨は、持ち主が亡くなった後、遺族がその存在やログイン情報を把握することが極めて困難です。本記事では、暗号資産の資産運用に詳しい行政書士が、パスワードが分からない状態からどのように仮想通貨の相続手続きを進めればよいのか、具体的な対処法と流れを解説します。
パスワードが分からない!まず知るべき「2つの保管方法」の違い
ご家族が仮想通貨を残して亡くなった後、パスワードが分からなくても「資産を取り戻せるケース」と「永久に取り戻せないケース」があります。これは、故人が仮想通貨をどのように保管していたかによって決まります。
まずは、故人のスマートフォン(アプリ)やパソコン、メールの受信履歴から、以下のどちらのパターンに該当するかを特定しましょう。
1. 取引所(コインチェックやビットフライヤー等)に預けている場合
【結論:パスワードが分からなくても相続可能】故人が国内や海外の「仮想通貨取引所」のアカウント内で資産を保管していた場合、遺族が故人のIDやパスワードを無理に解読してログインする必要はありません。
取引所のサポートセンターに「口座名義人が亡くなったこと」を連絡し、戸籍謄本などの相続を証明する公的な書類を提出すれば、取引所側で口座を凍結し、パスワードなしで残高証明の発行や遺族への資産移管手続きを進めてくれます。※注意: パスワードを推測して何度も入力を間違えると、不正アクセスとみなされてアカウントがロックされ、手続きがさらに難航する恐れがあるため、無理なログインは控えてください。
2. 個人ウォレット(メタマスクやLedger等)で保管している場合
【結論:復元フレーズがないと引き出しは不可能】故人が取引所ではなく、自分専用の「ソフトウェアウォレット(スマホアプリ等)」や「ハードウェアウォレット(USB端末等)」で直接管理していた場合、状況は非常に深刻です。
この場合、パスワード(PINコード)や「シードフレーズ(12〜24個の英単語からなる復元用の暗号)」を故人がどこかにメモして残していなければ、遺族であっても、そしてどんなに優秀な専門家やハッカーであっても、仮想通貨を取り出すことは現状不可能といえます。「パスワードを解除します」と謳う悪質な詐欺業者も存在するため、高額な依頼料を騙し取られないよう十分にご注意ください。
パスワード不明から始める仮想通貨の相続手続き4ステップ
取引所に預けられていることが判明した場合の、一般的な相続手続きの流れは以下の通りです。
ステップ1:取引所の特定と死亡の連絡 故人のメール履歴(「口座開設完了」や「入金通知」など)から利用していた取引所を特定し、サポート窓口へ死亡の連絡をして口座を凍結(出金停止)させます。
ステップ2:残高証明書の取得 遺族であることを証明する書類(戸籍謄本等)を提出し、亡くなった日時点での「残高証明書」を発行してもらいます。仮想通貨は価格変動が激しいため、この「亡くなった日の評価額」が後の相続税計算の基準となります。
ステップ3:遺産分割協議書の作成 判明した仮想通貨の残高を含め、誰がその仮想通貨を引き継ぐのかを相続人全員で話し合い、「遺産分割協議書」を作成して全員の実印を押印します。
ステップ4:代表相続人の口座開設と移管 多くの国内取引所では、故人の口座から直接日本円で遺族の銀行口座へ振り込むことは原則できません。仮想通貨を引き継ぐ代表の相続人が、同じ取引所に自分名義の新しいアカウントを開設し、そこに仮想通貨を移管(引き継ぎ)した上で、自身の判断で売却・現金化を行う流れとなります。
仮想通貨の相続は「時間との勝負」!放置する恐ろしいリスク
仮想通貨の手続きは、パスワードの特定や取引所とのやり取りに時間がかかります。しかし、手続きを後回しにして放置することは絶対に避けてください。
仮想通貨の相続税は「亡くなった日の時価」で計算されます。もしも、亡くなった日には高値だった仮想通貨が、遺族が手続きに手間取っている数ヶ月の間に大暴落してしまった場合、「手元に残った仮想通貨を全額売っても相続税が払えない」という悲惨な事態に陥るリスクがあります。存在が判明した時点で、1日でも早く手続きを進め、価格変動リスクをコントロールできる状態(ご自身のアカウントへ移管)にすることが鉄則です。
仮想通貨の複雑な相続手続きは「暁行政書士事務所」へ
「パスワードが分からず、どこに連絡していいかも分からない」「海外の取引所からの英語のメールが出てきて手が止まってしまった」というご遺族は、決して一人で抱え込まないでください。
大阪市旭区・千林大宮周辺を拠点とする暁(あかつき)行政書士事務所( https://aa-assist.com/ )では、デジタル遺産や暗号資産に精通した行政書士が、複雑な仮想通貨の相続手続きをサポートいたします。取引所への残高照会サポートから、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成まで、ご遺族の負担を最小限に抑えるワンストップサービスを提供しております。まずは当事務所の無料相談(お電話・LINE・メール)まで、お気軽にご連絡ください。
FAQ(この記事によくある質問と回答)
Q. 故人のスマホのパスコード(画面ロック)自体が分からず、アプリの確認すらできません。どうすればいいですか?
A. スマホ自体のロック解除は非常に困難ですが、仮想通貨の取引所は原則としてメールアドレスと紐付いています。もしも、故人がパソコンも使用しており、そちらでメールが見られる状態であれば、「bitFlyer」「Coincheck」「Binance」などの取引所名や、「暗号資産」「口座開設」といったキーワードでメールボックスを検索することで、利用していた取引所を特定できる可能性が高いです。
Q. ネットで「仮想通貨のパスワードやロックを解除・復元します」という業者を見つけました。依頼しても大丈夫でしょうか?
A. 取引所のパスワードであれば、業者に頼まなくても遺族の正当な権利として(戸籍等の提出により)リセット・移管手続きが可能です。一方、個人ウォレットの「シードフレーズ(復元用の英単語)」を紛失している場合、これを外部から解析することは現在の技術では、できたとしても膨大な時間が必要となり事実上不可能といえます。こうした焦る遺族の心理につけ込み、着手金だけを騙し取る詐欺業者が増加しているため、安易に依頼しないようご注意ください。

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