相続土地国庫帰属制度の申請手続きの流れと必要書類。自分で行うリスクとは?

いよいよ動き出した「いらない土地を手放す」手続き
2023年(令和5年)4月にスタートした「相続土地国庫帰属制度」。相続したものの利用予定がない土地を手放せる画期的な制度として、具体的なアクション(申請)を考えている顕在層の皆様からのご相談が当事務所にも寄せられています。
しかし、国に土地を引き取ってもらうための手続きは、単に書類を出せば終わるような簡単なものではありません。本記事では、法務局での事前相談から承認までのフローを解説し、申請に必要な書類の全貌をお伝えします。また、ご自身で手続きを進める際に直面する「リスクと壁」についても行政書士が詳しく解説します。
相続土地国庫帰属制度・承認までの「手続きの流れ(フロー)」
土地を国に帰属させるための手続きは、大きく以下の5つのステップで進行します。
- 法務局での「事前相談」:いきなり申請書を提出するのではなく、まずは対象の土地を管轄する法務局(または地元の法務局)で事前相談を行います。ここで、制度の対象となる土地かどうかの大まかな見立てを行います(予約制です)。
- 必要書類の収集・図面作成・写真撮影:事前相談でクリアできそうな場合、後述する厳格な要件を満たした図面や写真、戸籍謄本等の必要書類を準備します。
- 承認申請と「審査手数料」の納付:書類が整ったら、法務局へ「承認申請書」を提出します。この際、土地1筆につき14,000円の審査手数料(収入印紙)を納付する必要があります。
- 法務局による書面審査・実地調査:法務局の担当官が書類を審査し、実際に現地へ赴いて「却下要件」や「不承認要件」(建物の有無、境界の明確さ、不法投棄の有無など)に該当しないかを厳格に調査します。
- 承認と「負担金」の納付:無事に審査を通過(承認)すると、国から通知が届きます。その後、定められた「負担金(原則20万円〜)」を納付することで、所有権が国に移転し、手続きが完了します。
(参考データ出典:法務省「相続土地国庫帰属制度について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html )
申請のための「必要書類」一覧
申請には、対象となる土地の状況を国に正確に伝えるための様々な書類が要求されます。主な必要書類は以下の通りです。
- 承認申請書:申請者の情報や土地の表示を記載するメインの書類です。
- 相続を証する書面:亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本、ご自身の戸籍謄本、遺産分割協議書など。
- 対象土地の位置図:その土地がどこにあるのかを広域的に示す地図。
- 対象土地の形状を明らかにする図面:土地の境界点や形状を正確に記した図面。
- 対象土地と周辺の「現況写真」:土地の全体像や境界付近の状況を、撮影方向などを明記して撮影した写真。
- 隣接土地との境界等に関する資料: 測量図や、隣接地の所有者と境界について合意したことが分かる資料など。
自分で行うリスクとは?素人には困難な実務の壁
制度上は、ご自身でこれらの書類を揃えて法務局へ申請することも可能です。しかし、いざ個人で進めようとすると、途中で挫折してしまうケースが少なくありません。
最大の理由は、写真撮影や隣接所有者との境界確認など、素人には困難な実務が多数存在するためです。
- 図面作成と写真撮影のリスク:法務局が指定する「形状を明らかにする図面」や「現況写真」は、単にスマホで撮っただけのラフなものでは受理されません。どの角度から撮影したかを図面とリンクさせ、土地の境界点(境界標など)を正確に示す必要があります。
- 隣接所有者との境界確認リスク:「境界が明らかでない土地」は審査で却下されるため、事前に隣の人と境界線を確認する必要があります。素人が突然「境界を確認させてほしい」と持ちかけると、過去のトラブルが蒸し返されたり、不信感を持たれて交渉が難航したりするリスクがあります。
- 手数料の無駄払いリスク:現地の状況を正しく把握しないまま見切り発車で申請し、結果的に不承認となった場合、納付した14,000円の審査手数料は返還されません。
面倒な手続きは行政書士へ!ワンストップでサポート
これらの高いハードルを乗り越え、確実にいらない土地を手放すためには、専門家のサポートが不可欠です。
当事務所では、こうした素人には困難な実務を行政書士が巻き取る提案を行っております。複雑な戸籍の収集から、現地の写真撮影・正確な図面の作成、法務局との事前相談の代行に至るまで、お客様の負担を最小限に抑えるワンストップ体制を整えています。隣地所有者との境界確認についても、専門家としての客観的な視点から慎重にアプローチの助言を行います。
相続土地国庫帰属制度の申請を本気でお考えの方は、ご自身でリスクを背負い込む前に、ぜひ当事務所の無料相談をご活用ください。
FAQ(この記事によくある質問と回答)
Q. 遠方の土地ですが、事前相談は自分が住んでいる近くの法務局でもできますか?
A. はい、可能です。原則は対象の土地を管轄する法務局で行いますが、現在お住まいの近くの法務局(本局など)でも相談窓口が設けられている場合があります。また、法務局によっては電話やオンラインでの事前相談に対応しているケースもあります。ただし、いずれの場合も事前の予約と資料準備が必須です。
Q. 写真や図面の作成だけを行政書士にお願いし、申請は自分で行うことは可能ですか?
A. はい、可能です。行政書士は「官公署に提出する書類の作成」の専門家ですので、申請書や図面、写真台帳の作成のみを承り、提出自体はお客様に行っていただくプランも柔軟に対応可能です。どの段階までサポートが必要か、初回相談の際にご希望をお聞かせください。

当事務所では、相続や遺言書についてサポートを行っております。
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