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アパート経営者・不動産オーナーの生前対策!認知症による「資産凍結」を防ぐ民事信託

アパート経営者・不動産オーナーの生前対策!認知症による「資産凍結」を防ぐ民事信託

アパート経営に潜む「認知症」の脅威

不動産オーナーとしてアパート経営を成功させ、将来の相続に向けて準備を進めている方は多いでしょう。しかし、相続が発生する「前」に訪れる可能性が高い、極めて危険なリスクをご存知でしょうか。それがオーナー自身の「認知症」発症リスクです。

厚生労働省の推計によれば、2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると予測されており、これは決して他人事ではありません。(参考データ出典:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/nop1-2_3.pdf

本記事では、アパートやマンションを経営するオーナー様に向けて、認知症発症による不動産の「資産凍結リスク」と、それを未然に防ぐ生前対策である「民事信託」について行政書士が詳しく解説します。

認知症による恐ろしい「資産凍結リスク」とは?

空き家ではなく、収益物件を保有する富裕層にとって、認知症の発症はビジネスの停滞に直結する非常に深刻な問題です。法律上、認知症が進行して「意思能力(法的な判断能力)がない」と見なされると、あらゆる契約行為ができなくなります。

具体的には、オーナーが認知症になると大規模修繕や売却、新規契約が不可能になります。この状態を「資産凍結」と呼びます。

アパート経営において資産が凍結されると、以下のような事態に陥る可能性が高くなります。

  • 新規入居者との契約不可: 空室が出ても、新たな賃貸借契約を結ぶことができず、家賃収入が低下します。
  • 大規模修繕・ローン契約不可: 老朽化に伴う外壁塗装や屋根の修繕が必要になっても、工事業者との請負契約や、銀行からの修繕ローン借り入れができません。
  • 物件の売却(損切り)不可: 収益が悪化したり、介護資金が必要になったりしても、オーナーの意思確認ができないため物件を売却して現金化することができなくなります。

成年後見制度ではアパート経営の柔軟な対応は難しい

「認知症になったら成年後見制度を使えばいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、成年後見制度の本来の目的は、本人の財産を「守る(維持する)」ことです。

そのため、家庭裁判所や後見人(弁護士など)は、リスクを伴う積極的な資産運用や、アパートの建て替え、大規模修繕などを原則として許可しません。アパート経営に必要な「柔軟かつ迅速な経営判断」がストップしてしまうため、不動産オーナーにとって成年後見制度は使い勝手が良いとは言えないのが実情です。

資産凍結を防ぐ最善の生前対策「民事信託」

成年後見制度のデメリットを克服し、認知症による資産凍結を防ぐための有効な手法として近年注目を集めているのが「民事信託」です。

民事信託とは、オーナー(委託者)が元気なうちに、信頼できる家族(例えば息子や娘:受託者)にアパートの管理・処分・運用の権限を託す契約を結ぶ制度です。家賃収入などの利益(受益権)は引き続きオーナー自身が受け取る設計にするのが一般的です。

民事信託の3つのメリット

  1. 認知症発症後もアパート経営が止まらない: 契約後、名義は受託者(子供など)に移るため、親が認知症になっても、子供の判断で新規の賃貸契約や大規模修繕、売却が可能になります。
  2. 成年後見制度のようなランニングコストがかからない: 専門家の後見人に対する継続的な報酬(月額数万円)が発生しません。
  3. 相続時のスムーズな承継: 家族信託契約の中で「自分が死んだ後、このアパートは長男に引き継ぐ」と定めておくことで、遺言書と同じ機能を持たせる(遺産分割協議を不要にする)ことができます。

当事務所では、認知症による資産凍結リスクを防ぐための家族信託組成の専門家としての知見で、オーナー様のご家族構成や所有物件の状況に応じたオーダーメイドの信託設計をサポートいたします。

健康で判断能力がある「今」だからこそできる対策があります。アパート経営と大切な資産を守るため、ぜひお早めに行政書士へご相談ください。

FAQ(この記事によくある質問と回答)

Q. すでに親が認知症の診断を受けています。今からでも民事信託の契約は結べますか? A. 認知症の進行度合いによりますが、契約の内容を理解できる「意思能力」が失われている場合は、原則として民事信託の契約を結ぶことはできません。その場合は「成年後見制度」の利用を検討することになります。民事信託は必ず「元気で判断能力があるうち」に行う生前対策です。

Q. 民事信託をしてアパートの管理を子供に任せたら、家賃収入にかかる税金や所得は子供のものになるのでしょうか? A. いいえ、なりません。民事信託では「財産を管理する人(受託者=子供)」と「利益を受け取る人(受益者=オーナー)」を分けて設定します。受益者をオーナーご自身にしておけば、家賃収入は引き続きご自身のものとなり、確定申告や納税の義務もオーナーご自身に残ります。贈与税も発生しません。

【大阪市旭区の暁行政書士事務所】

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