旭区・守口市の長屋(テラスハウス)相続。切り離し解体や再建築不可物件の悩み|大阪の下町相続

「相続した実家は、隣の家と壁が繋がっている長屋(連棟式住宅)。ボロボロだから解体したいけれど、隣の人に迷惑がかかると言われた…」「不動産屋に見てもらったら、『ここは再建築不可だから、壊したら二度と家が建ちませんよ』と宣告された…」
大阪市旭区(千林、大宮、清水)や守口市(大日、滝井)などの下町エリアには、昭和の時代に建てられた「長屋(ながや)」やテラスハウスが数多く残っています。これらは相続した際、単独の戸建てとは比較にならないほど権利関係が複雑で、扱いを間違えると数百万円の損害賠償や、売れない土地(負動産)となることもあります。
今回は、長屋特有の「切り離し解体のリスク」と「再建築不可」の壁について、地元行政書士が解説します。
1. そもそも「長屋(連棟式住宅)」とは?
長屋とは、複数の住居が水平に連なり、「柱」や「壁」「屋根」を隣家と共有している建物のことです。 見た目は一軒家のようでも、構造上は「一つの大きな建物の一部を所有している」状態です。
大阪市は長屋の宝庫?
大阪市は全国的に見ても長屋が多く残る地域です。大阪公立大学などの調査によると、市内には戦前の長屋を含め、依然として多くの木造密集地域が存在しています。これらは「防災上の課題」であると同時に、相続においては「解体の自由がない」という大きな制約となります。
参考データ出典:
2. 恐怖の「切り離し解体」トラブル
自分の家だけを解体することを「切り離し」と呼びます。しかし、これには隣人の協力が不可欠です。
壁は誰のもの?
民法上、長屋の境界壁は「共有物」と推定されます。 つまり、勝手に壊すことはできず、解体によって隣の家の壁がむき出しになる場合は、こちらの費用で「補修・防水工事(外壁の養生)」を行わなければなりません。
「ハンコ代」を請求されることも
解体工事をするには、お隣さんの「合意書(承諾書)」が必要です。 関係が良好なら良いですが、「解体時の振動で家が傾いたらどうするんだ!」「迷惑料を払え」などと揉めるケースも考えられます。また、切り離し後の強度不足で隣家が倒壊した場合、法的責任(損害賠償)を問われるリスクもあります。
3. 壊したら終わり?「再建築不可」の罠
さらに恐ろしいのが、「苦労して解体して更地にしたのに、新しい家が建てられない」というケースです。
建築基準法の「接道義務」
家を建てるための土地は、幅員4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。しかし、旭区や守口市の長屋の多くは、車が入れないような細い路地(建築基準法上の道路ではない道)に面しています。
これを「再建築不可物件」と呼びます。この場合、一度更地にしてしまうと、家を建てることができません。つまり、土地の価値が大幅に減少(駐車場や資材置き場にするしかないので)することになります。
参考データ出典:
- e-Gov法令検索「建築基準法(第42条・43条)」https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000201
4. 旭区の暁行政書士事務所が提案する解決策
「じゃあ、どうすればいいの?」八方塞がりに見える長屋の相続ですが、解決策はあります。
A. 隣人に「買い取ってもらう」または「贈与する」
壁を共有しているお隣さんにとって、あなたの部分は喉から手が出るほど欲しい(土地を広げられる)場合があります。解体せずにそのまま譲渡すれば、切り離しのリスクもなくなります。宅地建物取引士として間に入り、説明や契約書の作成を行います。
B. 「連棟ごと」一括売却を企画する
あなただけでなく、長屋の並び全員(例えば4軒)で協力して、一斉に土地を売却する方法です。これならまとまった広い土地になり、道路付けも解決しやすいため、デベロッパーが高値で買い取ってくれる可能性があります。この「地権者全員の意見調整」をサポートします。
C. 「リノベーション」して賃貸に出す
再建築はできなくても、柱や梁を残した「フルリノベーション」は可能です。最近はレトロな長屋がおしゃれなカフェや古民家賃貸として人気となっています。解体せずに活用する道を探ります。
まとめ:解体業者に電話する前に相談を!
長屋の相続は、単なる家の処分ではなく、「近隣との権利調整」そのものです。独断で解体を進めると、取り返しのつかない事態になります。
旭区・守口市の長屋事情に精通した暁行政書士事務所へ、まずはご相談ください。「再建築不可でも買い取る専門業者」のご紹介や、隣人との話し合いをサポートいたします。
FAQ(この記事によくある質問と回答)
Q1. 隣の人が解体に同意してくれません。どうすれば?
A. 同意なしでの強行は訴訟リスクが高すぎます。粘り強く説得するか、あるいは「補修方法のグレードを上げる」「迷惑料を包む」などの条件闘争になることが多いです。当事者同士だと感情的になるため、第三者(各分野の専門家)を入れることをお勧めします。
Q2. 長屋の一部だけでも売れますか?
A. 売れますが、一般の不動産市場では価格が低くなりがちです(ローンが組みにくいため)。しかし、「長屋再生」を得意とする投資家や専門業者であれば、現金で買い取ってくれる可能性があります。
Q3. 切り離し後の壁の補修費用はどれくらいですか?
A. 壁の面積や構造によりますが、足場代や板金工事を含めて50万〜150万円程度かかることが一般的です。解体費用とは「別」にかかる費用ですので、予算組みには注意が必要です。

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